社会福祉法人 視覚障害者支援総合センターは、佐藤實が第16回塙保己一賞貢献賞を受賞したことを記念して、2023年4月29日より企画展『てんじのてんじ 点図製版師 佐藤實の「しごと」と「くふう」』展を開催いたします。
佐藤實は現在89歳ながら現役常勤職員として、主に亜鉛版の点図製版業務に従事しています。
視覚障害者が指先で触れて物の形などを確かめるための図や絵である「触図」の作成技法の開発において優れた功績を上げてきました。
点字を用いて図版や地図を表現する技術は進んでいなかったこの分野において、根気強く研究と実践を重ね、円や曲線の表現、面積や高低を伝える方法など、様々な技法を開発し、二次元の触図の世界に奥行を与えました。
本展では、佐藤實の仕事を紹介するとともに、視覚障害者が作業しやすいような治具の工夫や点字等についてもわかりやすく展示いたします。また、期間中、ワークショップや点字・点図商品の販売なども行います。
当センターが杉並区のこの地に開設して29年、この展示を通して、地域の皆さまに私達の活動を知っていただければ幸いです。