No.249 2月号編集後記

 年末も押し詰まった20日、あるお母さんからメールをもらいました。
 「盲学校の中3で3年前失明し、知的障害もあるが、日常会話は問題ない。集中力は無く諦めが早い。進学で点字学習が必要と思うが、していない。自立の時間にはパズルのようにマスにブロックをはめ込んだり、ビー玉を筒に入れたり、穴の空いた玉に紐を通すなどの繰り返し。点字学習能力の有無は未知。先生は『点字は100回やったからできるものでもない』と言う。何もしないで諦めたくない。子どもの世界を広げられるなら、親として手だてしたい。他にも相談したが18歳以上が原則とか。ご検討をいただきたい」。
 生活文字である点字を重複障害児にどこでどのように教えるか? センターは立ち上げの頃から点字は晴盲共通の文字として通信教育や専門点訳者養成に力を入れてきました。また授産施設チャレンジに通所する盲学校卒者には指導していますが、在学生や中失者の点字指導はしておりませんので、お母さんへの返事はありきたりなことしか書けず、苦しみました。
 特別支援教育に変わり、地域の学校に学ぶ視覚障害児童・生徒の点字力も盲学校での点字教育と同様、私には気になる問題です。今年はルイ・ブライユの生誕200年と石川倉次の生誕150年。一般紙の毎日や朝日も点字を取り上げ、そして来年は日本点字制定120年になります。点字大好き人間としては一層点字の啓発普及に取り組まなければならないと思い、点字文化を継承し点字機器などを開発しているKGSの榑松社長らのお力添えを得て「点字スクール」(仮称)を開校し、スクーリングや地方での講座開催、点字機器や図書の展示即売もできたらと検討しています。(編集長 高橋 実)

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