No.250 3月号編集後記

 「言い訳のオンパレード」と発言した総務大臣の所管する日本郵政の「かんぽの宿」の入札が問題視されています。27社が応募して色々ないきさつの中で2社に絞られ1社が落札したという経緯のようですが、結末は白紙撤回になりました。入札に関しては私なりに強い関心を寄せながらも、その難しさ複雑さを実感しています。
 私はセンターの職員になったからには高レベルと高い質が要求される点字の仕事を経験して欲しいと考えています。点字教科書はその最たるもので、文科省の入札資格要件を整えるために2年を費やしました。現在、小中の社会と国語の製作を担当していますが、そのノウハウがあるからこそ普通校に学ぶ児童生徒の点字教科書も引き受けられるのだと思います。ですから、結果はともかく意欲をもって入札に参加できるよう心がけています。
 ところが数年前から異変が起きています。インターネットを使った公的機関の公募ですから当たり前なのかも知れませんが、点字出版界で実績も名前も知られていない民間企業が参入していることです。数年前にも参加6社の内、3社が企業で、最終的には点字出版所に落札しましたが、その後問題になったことは、企業に落札していたら点字出版所を下請けにするのではないかということでした。つい最近の入札でも点字出版所など4社が参加して2社が金額を入れましたが、2社の30数%で名も知らない企業に落札しました。また国の入札でも4社の内2社が企業でした。
 規制緩和・自由競争の時代とはいえ、市民感情として得体の知れない業者と競い合うこともですが、果たしてどんな点字がどこで作られているかぐらいはハッキリさせていくことが大事だと思います。(編集長 高橋 実)

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