No.256 9月号編集後記

 去る7月29日札幌で開かれた全国盲学校普通教育連絡協議会総会に参加しました。私は同会とは1960年点毎に入社以来大学の門戸開放の取り組みや2002年に始めた当センターでの点字教科書製作などを中心としたつきあいです。今回は点字のことが強く印象に残りました。主管校の挨拶の中で澤田校長は「正しい点字を身につけることがその生徒にとって卒業後の人生にどれだけ大きな影響を与えるかをもう1度考えてください」と投げかけました。点字使用者の言葉は重みがあります。そのうえ多忙な校長の重責で昨年点字技能師試験にパスしています。
 聞くところによりますと澤田校長は日頃教職員に「点字を知ることで説得力のある点字指導ができるのだ」と言い切っているそうです。前号で盲学校や点字図書館の点字に対する意識にクレームめいたことを書きました。好評の『先達に学び業績を知る』を助成を受けて単行本として盲学校や図書館に寄贈することになり、点字・墨字・ DAISYのうちから1つを選んで同封のハガキで返事して欲しいとお願いしました。盲学校は68校中点字は4、図書館は89施設中7、さらに驚いたことは梨の礫が18と20、辞退が4と5。ホッとしたのは澤田校長の北海道高等盲が点字版希望で、「さすが」と嬉しく思いました。
 また点字教科書問題で「専攻科など職業に繋がる課程に在籍する中失者や高齢者で点字の読み書きが苦手な生徒には音声版で対応しているが高等部にも広げては」という驚く意見に対し「点字は学習以前の問題でもあり点字という文字を習得させなければ学習どころか生きる節目節目で必要になるのだから安易な方法をとるべきではない」といったような意見が大勢を占めたことに勇気を与えられ、札幌を後にした私です。 (編集長 高橋 実)

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