No.258 11月号編集後記

 NHK総合で10月10日から5週連続の土曜ドラマ「チャレンジド」がスタートしました。一般中学で国語を教える若い教師が失明し教壇を去ります。リハビリを受け盲導犬と共に社会復帰を目指し、職業を選ぼうと相談すると「視覚障害者の場合、按摩か鍼灸の道しか無い」と助言を受けます。当事者は苦悩の中で視覚障害教師の存在を知り、再び一般中学の国語教師として教壇に立ち奮闘します。
 たまたま製作会社から点字教科書のことで相談を受けたこともあり放映を楽しみにしていました。最終回を聴いてからコメントすべきが筋だと思いますが、初回で戦後まもなくとはいえ私が味わった「盲人=三療」が、半世紀以上も経った今も先入観として残っているのかと思い、がっくり来ました。中途失明者が増えている今日こそ、まず現職復帰を示唆し支援する雰囲気を醸し出してもと思ったものです。三療は押しつける職業ではなく選択される職業であるべきです。
 来る14日「競い合い、助け合う コンサート」の席上、第7回サフラン賞とチャレンジ賞の贈呈式を行ないます。サフラン賞はヘルスキーパーに従事している女性が受賞します。同賞のルーツは視覚障害女性が三療師としての技術を磨き、立派な社会人となるよう教育していたサフランホームです。日本視覚障害ヘルスキーパー協会の加藤会長は「厳しい三療業界の中でヘルスキーパーは定着率も良く安定している。全国に約500人と言われるヘルスキーパーの内130人が会員」と、組織率の点では右に倣えです。伝統と実績のある三療を視覚障害者の安定と安心できる職業にするためにも、資質の向上と働く場の確保に一層努力しなくてはと思います。政権交代の今こそ声を挙げ行動しなければ何事も結実しません。(編集長 高橋 実)

258号目次に戻る


[ホームページへ戻る]