No.265 6月号編集後記

 センターは盲大学生に対する奨学金制度を設けている3団体から公募・推薦・運営(聖明・朝日は公募・推薦のみ)を依頼されています。今年度も盲学校や関係マスコミにPRをお願いし、希望者を募り、計17人を推薦しました(本誌5月号掲載)。
 1949年に視覚障害者の大学進学は認められ、諸先輩は世間同様に食うや食わずの生活の中で目標に向かい勉強しながら現状の打開と未来について語り合いました。1959年からの障害福祉年金支給で生活は幾分改善されたのかも知れませんが、何と言っても門戸開放20年目の1969年、聖明・朝日盲大生奨学金制度発足が就職難などで落ち込んでいた進学熱を呼び起こしてくれました。恩恵に浴した人が今年の42期生までで延べ189人。『記念誌』に近況を寄せられた45人は「只今エンジン全開中」の人ばかり。みずほは1986年からで今年25回目、延べ148人、メイスンは2003年からで単年度採用の定員5人(今年は10人)で59人、総計延べ396人が奨学生です。聖明・朝日は卒後返済で年36万円、みずほとメイスンは年30万円ずつです。
 経済格差の広がる中で盲大生の学習費は高額そのもの。必要な人へ制度活用の周知徹底を図らねばなりません。数年前までは全国の盲学生の大学進学状況調査を行なっていました。例年50人前後の該当生に学校ないしは個人宛に奨学金に関する資料を送ってきましたが、個人情報保護法とかで今はできていません。残念ながら数の時代、それがまた説得力を持つのです。半世紀前に組織した文月会は当時エリート集団と揶揄されながらも門戸開放や職域拡大で社会的評価を受けました。調査と実態をぶつけていったからこそ道は広がったのです。(編集長 高橋 実)

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