No.280 9月号編集後記

 日本点字委員会の代表が近々東洋療法研修試験財団を訪ね、「例年実施している点字による三療国家試験の出題は『日本点字表記法2001年版』のルールを遵守するとともに、特に医学用語は去る6月5日の第47回日点委総会で決まった表記を速やかに取り入れるように」との要望書を提出するそうです。同時に同趣旨の内容を全国盲学校長会・理教連・点字出版施設にも送り周知徹底を依頼するそうです。

 偶々当センターでも理療教育の副教材にもと出版しました『はりは女性の味方です。冷え性から不妊、美容まで初めての鍼灸入門』もそれに従いました。 私は点毎時代に委員として出席し「『ようだ』『そうだ』は続けても中点、読点などは邪魔点だから……」と発言していたことを思い出しながら今回浦島太郎のような心境で参加しました。誤解されると困りますが、当時のように「点字は夜作られる」と言われたほどに、夜を徹して議論することもなくなり、論客も大半は変わり、整然と理想と実態の狭間をどうクリアするかを熱っぽく語られていました。ただ事情はどうあれ、いわゆる盲界マスコミが参加していなかったことに当事者の1人として不安と寂しさを感じました。

 総会では前述の「医学用語点字表記専門委員会」の答申採択と「日本点字表記法のあり方」検討に関する特別委の設置が議決されました。特別委は若干名を公募で選び、『日本の点字』35号特集に寄せられた意見などを中心に「日本語の点字表記」「専門分野の点字表記」「書き方の形式等」など5項目に関して『表記法』での位置付けについて諮問し次期総会に答申するというものです。
 私は『表記法』は点字憲法だと思っています。それに沿ってやさしく丁寧に導くのが『辞典』や『てびき』です。書きよい、わかりよい、読みよい点字に悩まず迷わずにユーザーや点訳者が取り組めるよう関係者が努力しようではありませんか。(編集長高橋 実)

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