No.289 6月号編集後記

 「日盲連の普遍的な使命を粘り強く訴え続ける」ことなどを表明した盲弁護士第1号の竹下義樹さんが日盲連の第7代会長に選ばれて2カ月が過ぎました。73年から「粘り強く」挑戦し続けた司法試験も、81年の9度目で勝ち取った竹下さんですから、障害者の中でも年々埋没しつつあると言われる視覚障害者に希望と意欲を呼び起こす組織づくりを期待しています。

 センターは7月、開設25周年を向かえます。それを機に、センターのルーツである文月会が取り組んだ課題の1つ、職域開拓に触れ、国家公務員と教員採用について書きましたが、今回は司法試験と地方公務員について回顧します。
 司法試験と地方公務員の点字受験については61年の文月会発足後、5年目の大会で決議し、行動しています。48年に先輩の故・勝川武氏が法務省に点字受験を申し入れていましたが、当時は葬り去られるのが当たり前でした。竹下さんらの強い要求もあって25年後に日の目を見ました。
 73〜75年は1人ずつ、76年2人、77年と78年4人ずつ、79年5人が点字受験しています。また、地方公務員は東京都一般福祉職で74年に現・全視協会長の田中章治さんと大窪謙一さんが合格して運動は勢いづき広がりました。その後の働きかけで、都は福祉職Cという点字枠を設け、毎年1人は採るとなっていましたが、2000年にチャレンジから受けた1人がパスした以後は採用無しです。
 都は2007年に2人が受験した以外、応募は0に等しいと言っています。法務省も都も受験者数などは「記録」を探しかねますの一点張りです。
 点毎5月13日号の「論壇」に「福島県での点字試験実施を要望します」との記事がありました。その大学には龍谷大で竹下さんら4人組の1人、愼英弘教授がいますので、サジェスチョンしてくれているのだと思いますが、こんな若いチャレンジャーがたくさん出てくることを期待しています。(編集長 高橋 実)

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