No.304 9月号編集後記

 去る7月31日、私は全日盲研神戸大会の前日に開かれた普連協(普通教育連絡協議会)総会に参加しました。
 盲学校は創立100周年以上の伝統を持つ43校を含めて全国に69校あります。普連協には高等部を有する54校が加盟しています。会長校の附属が事務局を担当しています。
 私は点毎時代の1960年代後半からこの総会に出ていましたが、1990年代に入り大学進学問題が附属を中心に取り組まれるようになるまでは、いわゆる進学校と言われていた附属・名古屋・京都・大阪府・大阪市などと門戸開放や学習環境、卒業後の就職などで活発な意見交換をしたものです。
 しかし、少子化と医学の進歩、時代の趨勢で普通校への入学などによる児童生徒数の減少に加え、重度化と重複化という現実の中で総会の雰囲気は様変わりしているように思われます。曰く短期間の人事異動で専門性は維持どころか養われない、児童生徒数の激減で学校の体を成さなくなり、存続が脅かされている、センター構想に振り回され適正な教員配置ができなくなって、準ずる教育も危ぶまれる、行事が増え過ぎ教科学習に支障をきたしている、学校の特性をPRすることで認知度を高めるなどと言った発言が参加者から出されていました。
 いずれも現状を直視しての模索ですから十分に共感できます。ただ、熱気に満ちた活気のある前向きな議論が少なく、盲学校大好き人間の私は、未来が描けず夢も希望も持てない盲学校にだけはならないことを願わずにはおられませんでした。インクルーシブ教育の範として、また魅力ある元気に満ちた盲学校を目指し続けてほしいものです。

 総会では「高等部普通教科点字教科書出版数一覧」が配布され、事務局の教科書製作への熱意も汲み取られました。機会を改めて本欄で点字教科書について報告したいと思います。

(編集長 高橋 実)

304号目次に戻る


[ホームページへ戻る]