No.316 9月号編集後記

 私は7月下旬、母校のある盛岡市と、高知市で開催の普連協(全国盲学校普通教育連絡協議会)に出かけました。

 盛岡は27日に開かれた桜井政太郎さん(77)の旭日双光章受章の祝賀会に参加するためでした。
 桜井さんは私の人生を作ってくれた岩手盲に1961年赴任。理療科教師の傍ら私費と私財を投じて学校近くの自宅を改装して「視覚障害者のための手でみる博物館」を作ったことでも知られています。
 「百聞は一触に如かず」に共鳴して、全国各地はもとより海外からも見学者が切れることなく訪れており、中には4、50回も触りに来ている人がいるそうです。私も何回かご自宅にお邪魔して、ご夫妻の説明を聞きながらいくつか触らせてもらいましたが、3千点以上あるといわれる展示物を思う存分触ろうと思えば何十回も訪ねなければ満足はできないと思います。
 本誌でも何回か取り上げましたが、また切り口を変えてご紹介しますので参考にしてください。

 普連協は視覚障害教育を行なっている69校の中で高等部を有する54校で組織され、私たち出版施設とは高等部普通教科点字教科書の製作発行で関わっています。
 文京盲校長で全国盲学校長会の三谷会長は挨拶の中で「在籍児童生徒は3192人で以前より162人減ったが、高等部は5年間で70人増。これはインクルーシブ教育で義務教育は地域校で学び、進学や職業自立を考えより専門性のある盲学校に入ってくるのではないか。盲学校の専門性を高めていくことが重要だ」と指摘していました。
 ただ、盲学校のセンター的役割を果たすため盲学校に来る場合はともかくとして地域に出向いている学校も多く、本家本元の盲学校教育に支障を来さない教員配置がなされているのかが私には気になりました。センター構想で生徒が致命傷を受けない活気のある盲学校を期待している一人です。

(編集長 高橋 実)

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