No.319 12月号編集後記

 私は27年ぶりに生活の場を大阪に戻しましたが、思いとは程遠く今も大阪市民になりきれていません。
 私はよく福祉の施策にこそ地域格差があってはならないと口にします。しかしそれを実感させられました。
 昨年8月住民登録をし、福祉の窓口で点字図書の価格差登録とタクシー券の支給手続きを済ませ、貸与年数がきている点字ディスプレイの申請をしたところ、「盲聾者には認められているが視覚障害者は対象外」といわれて、「またもか」とがっかりしました。
 確かに東京杉並も2006年点字ディスプレイは認めておらず、「他区でOKなのに杉並はなぜ」と何度となく要望し、翌年認められました。
 ですから大阪市にも「大阪ともあろう所が未だに視覚障害者を除外しているのはおかしい。早急に検討し直してほしい」とお願いしていましたらこの4月認められ、三台目の新製品を買い求めることができ、感謝しております。

 幸い私は偶然と重なり希望が実りましたが、この厳しい世の中こんな幸運に巡り合うことはあまり考えられません。点字の価格差にしても当センターとしてより当事者の立場で当該の自治体と話し合っていますが、対応はまちまち。タクシー券も東京より大阪は制約が多すぎます。
 このような格差是正を個々人に負わせるのではなく、当事者団体が国や自治体を動かしその結実を個々人が受けるというのが公式論だと思います。そんなことを考えていましたら、点毎10月19日で「日常生活用具の研修会開催―日盲連来春まで18カ所で」という記事に触れ、遅きに失した感はありますが画期的な取り組みだと思いました。「日盲連としてやるべき仕事、来年度も実施する……」に心強く思いました。付け加えて言うならば点字J Bニュース11月4日でその名古屋開催を予告していましたが、J Bこそ 18カ所の開催候補地を掲載すべきだと思います。
 広く視覚障害者の暮らしに役立つ情報をタイムリーにと願う私です。(編集長 高橋 実)

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