No.327 8月号編集後記

 例年、私は聖明・朝日盲大学生奨学金貸与式に参加できることを楽しみにしております。今年は7月4日、都内のホテルで第47期貸与式が新奨学生4人を迎えて行なわれました。奨学生は、これで延べ206名になりました。4人はいずれも18歳で、目的意識を持っていることに来賓も私も心強く思いました。私などは盲人=按摩という盲学校の職業教育に反発して、登校拒否等かれこれ5年間悶々の生活をして、二十歳の高1でやっとジャーナリストという目標が定まったのです。私が進学したのは1954年で、前年日大を出て、理療科教師のS氏を訪ねて、進学の心構えを聞きました。氏は「君のように理療の免許を持っていなければ、アルバイトはないだろう。学業で行き詰るよりも生活で落ちこぼれる人が多い。盲学校とは違うのだから生活設計を立てて受験するように」と言われました。
 確かに、1957年まで開かれていた年一回の全国盲大学生大会でも、学習環境整備と学生生活を続けるための経済援助を訴えていました。センターでは1969年からの聖明・朝日の推薦のほか、学習に限った無返済のみずほ点訳介助(1986年)と2003年から単年度のメイスン奨学金の公募と運営をしています。いずれも年30万円ですが、みずほは「選ばれても使用しない学生が圧倒的」として、3年間公募をしていません。その煽りか今年もメイスンに13人の応募があり、3人は断りました。聖明は年36万が振込支給されるので生活費にも使えます。難点は、返済がスムーズにいかず、今も10人(1359万)が音沙汰なしです。折角できたこれらの制度をなくすほど、盲大生は恵まれていません。継続を望むのみです。
(編集長 高橋 実)

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