No.330 11月号編集後記

 

  去る9月28日、聖明福祉協会創立60周年記念式典と祝賀会、日点主催の本間一夫生誕百周年記念講演会と祝賀会が10月7日、それぞれ行なわれました。この模様は本誌表紙写真で紹介していますが、改めて本間一夫先生が点字図書館の創設に、本間昭雄先生が盲老人ホームの創設に壮大な志で取り組まれ、今日の道を切り開き、定着されたことは敬服の一語に尽きます。その上、両先生は個々人にも優しく背中を押して下さいました。私もその1人です。私は記者を目指していましたので、本間一夫先生にご一緒して頂き、点毎へのチャレンジを申し出ました。ところが「点毎は定員枠も異動もないので無理」と断られ、大ショックを受けました。先生は、「高橋さんは記者になる人だ。なれるまで聖明福祉協会の本間昭雄さんと一緒に二人の生活を支えるから、ほかのことを考えないで頑張って」と励ましてくれました。日点からは、点訳書の読み合わせ校正と糸綴じ製本の仕事が切れ目なくありました。また聖明福祉協会からは家庭訪問で点字指導やよろず相談でたくさんのケースを頂き、お訪ねしました。今も三人の方と、親しくしています。その1人は中卒後、腎臓病で寝たきりの女性。母親との二人暮らし。「点字だけでも覚えて…」という近所の方からの依頼で週1、2回訪問して、枕元で点字のことなど話しながら、起き上がることを勧め続けました。医学知識のない私と主治医との間で、親子は悩んだのかもしれません。しかし、2年後には、家の中で動けるようになり、その後、理療の免許を取り、結婚し、今はお孫さんと楽しく老後を送っております。浪人2年で両本間先生等のご支援で点毎に入れました。   (編集長 高橋 実)

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