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2005年6月18日発行 第48号 社会福祉法人 視覚障害者支援総合センター

支援センターだより

皆さまへ

理事長 高橋 実

 「今年こそは」と決意を新たにして迎えた2005年も、早いもので半年が過ぎ去ろうとしています。皆様お元気でお過ごしでしょうか。5月半ば、我が故郷旭川に雪がチラついたり、東京八王子では大きな雹が降ったりで気温にも油断できません。花粉の量も昨年の倍以上とかで、私も人並みに花粉症対策で病院にいったりうっとうしいマスクをしたりで何かとプレッシャーを感じました。沖縄は梅雨が明けたと思いますが、本州はこれからが本番。皆様、体調には十分ご注意の上、お過ごしください。

 いつものことですが、日頃はセンターに対し物心両面でご支援・ご協力をいただき、心より感謝申し上げます。本号で17年度事業計画と16年度事業報告を掲載しましたが、どの程度「期待」と「評価」がえられるでしょうか。センターに読みあわせや作業でおいでくださっているボランティアのお力添えも忘れることができません。そんなこんなで本当に数限りないたくさんの方のご理解とご支援をいただいているおかげでセンターが存続しています。重ねて御礼を申し上げます。来年の秋にはセンター創立20周年と法人取得10周年を迎えます。最近に始まったことではないのでしょうが、80歳代90歳代で社会的に活躍しておられる方がたくさんいます。そのことに励まされ、体力・能力に限界を感じながら、今しばらく気力を持ち続けなければ、と自身に鞭打って努力してまいりますので、これまでより一層お力添えくださるよう、お願い致します。

 センターだよりがお手元に届く頃に実施されている「点字技能師(専門点訳者を含む)研修会」ならびに「点字技能チャレンジ講習会」ですが、昨年に続いて2度目です。遠くは北海道から九州まで、全国各地から合わせて103人の方が1泊2日それぞれ5講座を受講されます。もちろん自費です。活字離れ同様に点字離れが言われている中で、これほどの人たちが点字に心身共に投じてくださっているのです。点字大好き人間の私が点字の資質向上と普及・啓蒙を兼ねた「点字技能師」制度を提案しました時には、賛否両論でしたが最終的に賛同いただき、この秋、第6回目の資格試験が行われます。国のお墨付きを、と言っていたことも昨年それなりに実現しました。まだ全国でたったの140人ですが、これからが楽しみです。

 6月初め、梅雨のない札幌に行ってきました。後述します「競い合い、助け合う コンサート」の下打ち合わせです。名古屋も大阪もそうだったのですが、地盤・看板・鞄などないないづくしのセンターが行うには、いささか大事業ですが、地方におられる支える会会員や、前職の点字毎日時代に出会った人などの支援を受けなければ、絶対に成功するものではありません。それを百も承知でやるのですから、迷惑千万この上もないことです。日本自転車振興会の助成事業ですが、年々査定が厳しくなり、それだけに自己負担金も200万円強になります。仲間内から「大の音楽ファンでもない高橋さんが、なぜこのような事業をするのかが理解しがたい」と言われます。半世紀も前から、大学の門戸開放を始めとして、私が手を染めてきた取り組みはどれひとつとっても迷惑をかけなかったといいきれるものはまったくありません。父親から「鍼・灸・按摩を盲学校は盲人に適しているといって教育しているのだから、生意気なことを言わずにやれ」「親兄弟まで犠牲にしても大学に行かなければならないような仕事を選んだのはしかたないとしても、世間様にまで迷惑をかけるな」「自分の頭のハエも追えない者が人のことに手を出すな」などと言われたことを、全て実践してしまっている親不孝者です。

 また5月末、普通校に学ぶ視覚障害生徒の点字教科書づくりをお引き受けしている学校をお訪ねしました。昨年後期分から普通校に学ぶ視覚障害児童生徒の点字教科書を、拡大教科書同様、国の責任で供給するという制度ができたことも手伝って、センターも国語・社会・英語・理科・数学の5教科を依頼されています。30人から40人のクラスの中で、点字教科書をどのようなかたちで使っているかなどを、実際に見たり聞いたり話し合ったりしておかなければならないと思っていたのですが、なかなか調整がつかずでした。授業を見学をした後、当事者と保護者、5教科の担任、介助員、教育委員会の指導主事などとも懇談しました。その生徒には「いずれ進学、就職、日常生活で点字の読み書きは必須なのだから、点字でうんと読書をして、正確迅速になれるように」と、一日の先輩として注文もしました。先日もみずほ奨学金決定式で、ずっと普通校で学び、大学進学した本人とお母さんが「盲学校と違って歩行訓練などがどこまでできているか……」という意味のことを話しておられましたが、プラス点字指導の密度がポイントだと思います。12日には名古屋で全国視覚障害児童生徒用点字教科書連絡会の総会と盲学校における点字教科書づくりについての研修会があり、センターからも私を含めて6人が参加しました。このことについても次号で報告します。

 職員も精一杯努力していますので、あとは専門性を養うための勉強をいかに深めるかです。若い職員だけに私にも不満があり、皆様にも失礼をしていることもあるかと思いますが、どうぞこれからに期待してください。

 『視覚障害――その研究と情報』も昨年4月、隔月刊から月刊に踏み切りました。発行回数が倍になったのでお読みくださる方も倍になるとは毛頭思っていませんでしたが、なかなか広がりません。1人でも多くの方に喜んでお読みいただけるような誌面づくりを考えていきますので、拡大にご協力ください。先ごろ、創刊号から200号までの目次を掲載した『総目録』を作成しました。輪を広げることに活用したいと思っております。関心をお持ちの方は遠慮なくお申し出てください。

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第3回「チャレンジ賞」「サフラン賞」公募のお知らせ

三上 奈美恵

 「チャレンジ賞」「サフラン賞」の公募も、早いもので今年で3回目を迎えます。
 昨年は広瀬浩二郎さんが「チャレンジ賞」、三宮麻由子さんが「サフラン賞」を受賞されました。お二人は高校の同級生だったそうですが、偶然にもこれまでの受賞者の方々は、受賞当時の年齢が35歳から40歳です。

 応募要項をご覧いただければおわかりになると思いますが、この賞への応募には年齢制限はありません。昨年は10代の方からもご応募いただきました。実際に年齢の若い方、ご自身が「若い」と思っていらっしゃる方、そして今、30代の方!
 たくさんのご応募・ご推薦をお待ちしております。

第3回「チャレンジ賞」ならびに「サフラン賞」応募要項

名  称
「チャレンジ賞(男性)」「サフラン賞(女性)」

対  象
視覚障害のある、いわゆる若い男女で身体障害者手帳所持者。
自薦・他薦は問いませんが、職業自立して視覚障害者の文化と福祉の増進に寄与しようとしている人で、気迫と体力と人間味のある人。

選考と受賞者の決定
選考は、センターが委嘱した委員で構成する選考委員会でそれぞれ受賞者1人を決定し、9月末までに受賞者に通知すると共に、センター発行の月刊『視覚障害−その研究と情報』と『支援センターだより』で公表し、関係する報道機関などにも関連記事の扱いを依頼します。

表  彰
いずれも賞状と賞金50万円、副賞KGS賞(Braille Memo BM16)を贈ります。

表 彰 式
10月から翌年3月末までの間にセンターが主催するイベントの席上で行います。

応募期間
2005年6月1日(水)〜8月15日(月)※消印有効

趣  旨
 視覚障害者の生活はますます厳しさを増しています。職業にしても、戦後まもなくまでは三療は盲人の伝統職種だとか、優先職種だとか、適職だとかいわれていました。確かに、三療業に携わる人の8、9割までが視覚障害者でした。しかし、社会情勢の変化と職業選択の自由が先行して、三療業の世界にも晴眼者の進出が激しくなり、視覚障害者の職業環境は一層厳しくなりました。
 近年、規制緩和、バリアフリー、IT革命、欠格条項の見直しなどによって、視覚障害者の職域は広がるかのように思われていましたが、何の手立てもなく、バックアップする制度も不完全そのもので、まだまだ個人の自己努力に頼らざるを得ない状況が続いております。そのような悪環境の中で、未来に夢を託して努力している若者や今羽ばたこうとしている若者を公募によって毎年1人ずつ選び、皆で支えあい激励するような取掛りになれば、という賞です。

お問合せ・お申込み先
社会福祉法人 視覚障害者支援総合センター(担当:三上)
応募用紙をご請求ください。ご送付先についてお電話もしくはFAX、E-mailにてお知らせください。郵便にてご送付いたします。ご不明な点などございましたら、担当までおたずねください。
TEL 03-5310-5051 / FAX 03-5310-5053
E-mail:mail@siencenter.or.jp
URL:http://www.siencenter.or.jp

「サフラン賞」と「チャレンジ賞」制定までの経緯

社会福祉法人 視覚障害者支援総合センター
理事長 高橋 實

 私が「サフランホーム」の閉鎖と財団法人 東京サフランホームの解散を知ったのは、2003年2月頃のことでした。
 サフランホームは、日本盲人キリスト教伝道協議会の婦人部が「毎日献金」として不断の祈りと努力によって寄せられた浄財で、1958年に発足しました。以来45年間、全寮制による、盲学校卒業の失明女子に対しての生活指導と鍼灸・あんま・マッサージ技術の向上を目的に、生活と職業自立のための実践を続けてきました。その間、100人に及ぶ人たちを職業人として、また家庭人として社会に送り出し、高い評価と感謝を受けてきました。しかし、時代の趨勢によりその援助を必要とする対象者が激減したことなどから、2003年3月31日、サフランホームを閉鎖して財団法人も解散しました。

 私は法人に対して「ホームの建物を貸していただきたい」というお願いをしました。地主は「借地契約の変更は認めない。代替地を提供しても」という意向で、その代替地は現在地からは離れた住宅地のようです、という返事をもらいました。お願いは取り下げました。といいますのは、この地(杉並区宮前4-18-11)は知る人ぞ知るで、1933年から1958年まで東京光の家(今は都下日野市)、1944年から1952年まで東京点字出版所(今は都下三鷹市)の拠点でしたし、サフランホームも1958年から2003年までここでした。約70年間、視覚障害者が地域住民として苦楽を共にしてきたところですから、差別も偏見も存在しない名実ともにバリアフリー化された地域です。そこでセンターの仕事ができるとすれば、活動も広がり、地域に根ざしたセンターになれると思ったからです。

 財団は、残余資産を法律によって関連法人5ヶ所に寄附することを決めていました。私は駄目元を承知の上で、次のような文書を財団に送りました。
「ひもつきでない寄附がいただけることはどこの施設にとってもありがたいことですが、いずれサフランホームの実績と伝統と関係者の汗したことなどは薄らいでいくのではないでしょうか。45年という歴史と、100人近い卒業生の努力と社会に対する貢献、善意から寄せられた浄財と関係者の熱意を何らかの形でいついつまでも継承することが大切ではないかと思うのは、私の単なる郷愁なのでしょうか。許されるならば、その事業を当法人にさせていただきたい」という思いと提案です。

 財団は満場一致で私の提案を認め、サフラン賞が結実しました。この賞と同時にその男性版を創設したいと考え、資金源探しで賛同者を求める訴えを開始しました。
 実は、私が2001年に鳥居篤治郎賞を受賞した折、その祝賀会を関西でも開いていただきました。席上、若い人から「功なり名を遂げた人たちにはいろいろな賞が贈られる。しかし、若い人にこれからもっと努力しろというような励ましの賞はない。先輩、ぜひ作ってください」と言われたことをずっと心にかけていました。視覚障害コミュニケーション機器メーカー KGS株式会社の榑松社長が「男性とか女性とかいうことではなく、いわゆる若い視覚障害者が努力すれば報われるような環境作りに心しなければならない。その人たちを励まし支えていくことは大賛成です。弊社は去る6月11日に創立50周年を迎えることができました。皆様に感謝の気持ちを込めて、基金を出させていただきましょう」ということで男性版が結実しました。名称は、センターに併設している「チャレンジ」で明日の社会参加を夢見て努力している通所者の目標にもなってくれるであろうことを願って、「チャレンジ賞」と命名しました。

 これまでの受賞者は次の通りです。
  第1回 チャレンジ賞  渡邊  岳さん(弁護士・36歳)
  第1回 サフラン賞   高橋 玲子さん(トミー勤務・35歳)
  第1回 サフラン特別賞 中間 直子さん(三療業・40歳)
  第2回 チャレンジ賞  広瀬浩二郎さん(国立民族学博物館研究員・36歳)
  第2回 サフラン賞   三宮麻由子さん(外資系通信社勤務・37歳)

*年齢は受賞当時

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平成17年度も視覚障害音楽家の活動促進補助事業がスタートします

松浦 美希

 16年度に引き続いて17年度も、日本自転車振興会の補助をいただき、「競い合い、助け合う コンサート――羽ばたけ視覚障害音楽家たち――コンサートと講演会」を行うことが決まりました。

 昨年度は、前号の「支援センターだより」でもご報告しましたように、2月5日には名古屋港文化小劇場ホールで、3月5日には大阪フィルハーモニー会館リサイタルホールで、そして3月19日には杉並区立勤労福祉会館ホールの全国3会場で、多くのお客様に足をお運びいただき、盛大のうちに終わることができました。出演した演奏家の方々からは、一般のお客様を前にして日頃の練習の成果を発揮できる機会ができてよかった、またとくに若い演奏家からは、お客様からのあたたかい拍手にとても励まされた、などの感想を残されました。コンサート当日に配布しましたプログラムには、出演者たちの音楽にこめられた熱い想いがそれぞれ載せられておりましたが、音楽を通して舞台からそのメッセージを精一杯投げかけ、一方客席ではそれを受け止め、ともに一体となって楽しむことができたのではないかと感じました。

 また、本事業の目的の1つであります邦楽の伝統継承問題は、後継者が年々少なくなっていますが、今回素晴らしい演奏や講演会を多くの方々に聞いていただけたことは、改めて邦楽継承の重要性を確認することができ、意義深いものになったのではないかと思います。はじめての試みであった全国3会場のコンサートと講演会がこのように成功しましたのも、出演してくださった演奏者をはじめ、名古屋、大阪、そして地元東京・杉並、それぞれ地域の皆様からのお力添えをいただいたおかげです。この場をお借りして、お礼申し上げます。

 また16年度は、同補助事業のもう一つの目玉として、「視覚障害音楽家(演奏・教授)リスト」を作成しました(点字版300部・墨字版4000部)。このリストは、洋楽・邦楽、プロ・アマを問わず、音楽に携わり活躍されている全国の視覚障害音楽家をご紹介したものです。個人、グループあわせて200あまりの情報をリストアップしています。このリストによって、少しでも視覚障害音楽家の活動促進の場を提供し、活躍できるお手伝いができればと、現在、全国の盲学校や日盲社協の加盟施設、社会福祉協議会等の関連団体に広くお配りしています。また、活用してくださる個人の方にもお配りしておりますので、ご希望の方は290円の切手を同封のうえ(点字版は送料無料)センターまでお知らせください。

 最後になりましたが、17年度のコンサートと講演会のご案内をさせていただきます。10月20日の札幌市教育文化会館小ホールを皮切りに、12月23日には福岡県のクローバープラザホールで、新年あけて1月7日にはセシオン杉並ホールで、コンサートと講演会を開催する予定です。本事業の特徴であります、これから「羽ばたく」若い音楽家たちを応援し、実力を披露できる機会を設け、また視覚障害音楽家がおかれている状況を全国のより多くの方々に知っていただきたいと考えております。出演者等の詳細は、次号以降で順次お知らせいたしますので、お近くにお住まいの方はぜひ足をお運び、耳を傾けていただければと思います。

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センター初"点字と墨字のアクセスブック"のご案内

橋本 京子

 点字と墨字を併記したオリジナルアクセスブック『手と足で見る生活地図――視覚障害者のための交通アクセスブック―― 東京ディズニーランド・東京ディズニーシー・ユニバーサルスタジオジャパン』を無料で配布しています。

 これは平成15年に丸紅基金様よりご助成いただき、点字の啓発書としてセンターで初めて製作したアクセスブックです。本書は、東京編・関西編の2部構成で、東京編は元チャレンジ利用者で現在一般企業の人材管理部門で勤務している堤由起子さんとセンターを支える会会員の小宮美砂子さんに、関西編は京都ライトハウスの大藪眞知子さんと田中眞美子さんに取材と執筆をお願いし、センターで編集・製作したものです。アクセス本では醍醐味ともなる点図も駆使し、現在地からどのルートを通り、どう歩くと便利に目的のパークに到着できるのか、ルートの紹介や所要時間、乗り継ぎのコツや歩き方のポイントなどを、点字と墨字で紹介しました。各章の終わりには、3パークの楽しみ方や周辺ホテルの情報も掲載。点字でも墨字でも、楽しいテーマパークへアクセスしてみようという試みです。

 ご希望の方にお配りしていますが、まだ幾分残部がございます。点字大好きという方・興味あるという方、漠然と読んでみようかなと思われた方、どうぞお声がけください。

 点字と墨字、点図と墨図が1冊にまとまったオリジナル啓発本、全1巻、バインダー製本。お申し込みは、支援センター橋本まで、ファックスまたはメールにてお願いいたします。

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『視覚障害』総目録をご活用下さい!

月刊『視覚障害』編集長補佐 橋本 京子

 既にお伝えしていますが、2001年の文月会解散を受け、編集・発行の業務を引き継ぎました雑誌『視覚障害――その研究と情報』が、今年1月で創刊200号を迎えました。そこで、200号発刊を記念して、創刊号から200号までの目録を製作しました。墨字版の体裁は雑誌と同じA5判のサイズで本文44ページに40余年の記録を凝縮しています。

 1963年4月に創刊し、73年18号まで文月会会員の情報交換の媒体であった機関誌『新時代』が、『視覚障害――その研究と情報』と誌名を変え、一般購読誌として時代時代の教育・福祉・文化等の問題・話題・課題を掲載し、現在も全国の購読者にお届けしていることは、皆さんもご承知のとおりです。時代の大きなうねりの中で、点字での大学進学、学習環境、雇用等も大きく様変わりしました。今回、目録を製作するなかで、特に創刊から70号くらいまでの記録には、黎明期特有の活気漲る記事が多くあることが印象的でした。大学進学も職域拡大も運動が盛り上がっていた時期の、学生らの意欲がほとばしり出る記事や、そういう若者を支援するためにより良い環境を作ろうではないかという熱気に満ちた文章に出会うのです。「歴史を学ぶことは、今を学ぶこと」と言いますが、福祉の内容、教育、就職、子育て、支援機器、そして点字等の変遷を知ると同時に、ずっと言い古されてきている課題もあることが分かります。当然ながら、各号の筆者の先生方は、大学進学や公務員試験・司法試験などの各種点字試験の道等を、視覚障害者のために、第一線で切り開いてこられた方々です。その意味でも、どの号も今も興味深く読めるのです。余談ですが、制作作業を進める中で、面白い記事につい読みふけり「今何やってるんだ?!」の理事長の鋭い問いに我に帰ったことも……。

 目録は無料です。時代の記録として、お手元に置きご活用ください。墨字版の他にも点字版・テープ版(普通速・半減速)・FD版もございます。ご入用の方はお申し出ください。尚、バックナンバーは数に限りがございますが、1冊700円で販売しています。これぞと言う号がありましたら、是非お求めください。

月刊誌『視覚障害――その研究と情報』
毎月1日発行 購読料:年間6千円
墨字版・点字版・テープ版(普通速・半減速)・FD版・メール版の5媒体
――現在 2005年6月号(205号)まで発行。どうぞご利用ください。

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平成17年度奨学生決定

 平成17年度(財)みずほ福祉助成財団、(財)東京メソニック協会、(社福)聖明福祉協会の盲学生奨学金公募を行い、3団体あわせて述べ24名の応募がありました。当センターでは計13名を推薦し、それぞれ選考会が、4月15日に東京メソニック協会、4月22日にみずほ福祉助成財団、4月26日に聖明福祉協会において開かれ、以下の13名の方々が選ばれました。みずほ奨学金の発表式は5月12日に、聖明・朝日奨学金の貸与式は7月2日に行なわれます。

みずほ盲学生点訳介助事業奨学生(5名)

佐々木 悠子/花園大学 社会福祉学部 社会福祉学科
外谷 渉/日本福祉大学 情報社会科学部 人間福祉情報学科
高橋 都子/日本福祉大学 社会福祉学部 心理臨床学科
畑野 菜歩/文教大学 教育学部 学校教育課程音楽専修
山川 佳孝/東洋大学 社会学部 社会学科

メイスン財団盲学生点訳介助事業奨学生(5名)

桑原 良恵/名古屋芸術大学 短期大学部 音楽科
鈴木 理恵/ルーテル学院大学 総合人間学部 社会福祉学科
守屋 智恵/立教大学 コミュニティ福祉学部 コミュニティ福祉学科
安田 真之/日本福祉大学 社会福祉学部 社会福祉学科
楊 雪元/京都市立芸術大学大学院 音楽研究科 研究留学生課程

聖明・朝日盲学生奨学金奨学生(3名)

青木 慎太朗/立命館大学大学院 先端総合学術研究科 先端総合学術専攻
河和 旦/主都大学東京 都市教養学部 都市教養学科
田村 尚也/大東文化大学 環境創造学部 環境創造学科

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平成17年度視覚障害者大学進学並びに合格状況

 今年は41人の視覚障害者が大学に進学した。全国59校の盲学校からの報告で見る限り、例年複数合格者がおり、「延べ」という言葉を使うのだが、今年は1人1大学という結果。それも推薦入学が41人中39人で、これは時代の趨勢なのだろうか。つい最近まで先生方と「掛け持ち受験をなるべく控えるように」という指導の善し悪しが公然と言われていたものだが。1月に行なわれたセンター試験も点字受験者は4人だった。この3年間の主な数字を拾ってみると、17年度は23盲学校と一般3校から41人が29大学に合格。うち点字25人・墨字16人、推薦39人・一般2人。16年度は20盲学校から42人が述べ34大学に。点字24人・墨字18人、推薦29人・一般13人。15年度は26盲学校と一般3校から50人が述べ43大学に。点字33人・墨字17人、推薦34人・一般16人だった。

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平成17年度事業計画(平成17年4月1日から平成18年3月31日まで)

1.「チャレンジ賞」と「サフラン賞」の公募
 第3回「チャレンジ賞」と「サフラン賞」の公募と受賞者の決定。いわゆる若い男女を、全国を対象に公募して、それぞれ1人を、男性はチャレンジ賞に、女性はサフラン賞として選考。それぞれ、賞と賞金50万円、副賞としてKGS鰍ゥらブレイルメモ16を贈る。

2.点字図書の製作・発行
 学術専門書、参考書、各種試験問題集、読んでもらいたい本などで、既存の施設では出版しないであろう活字本の点字化・発行。

3.啓発図書の編集・発行
 社会啓発に視点を置いた調査、随筆、エッセイ、記録などの編集・発行

4.点字教科書の製作・発行
 文部科学省検定著作の小・中教科書の製作・発行、文部科学省検定の高校教科書の編集・発行、それに16年度後期分から、普通校に学ぶ点字使用者の教科書を国が補償するということになり、センターでも学習支援という立場から地方教育委員会の依頼を受け、教科書作りに取り組み、今年度も引き続きリクエストに応えていきたい。晴眼児の中で、盲児がいかに点字を通して理解していけるか、それをどこまで配慮した教科書作りができるか、センターの力量が問われると言っても過言ではない。それに、昨年の小学部の著作本に続いて、今年は中学の著作本の入札が行われる。小学では国語と社会を落札したが、中学も2教科の入札に参加したいと考えている。

5.月刊誌の編集・発行
 『視覚障害―その研究と情報』の墨字・点字・テープ(普通速と半減速)・フロッピー・メールの5媒体、また『NHK今日の料理から』の点字による編集・発行。

6.広報などの受託
 点字やテープによる広報やパンフレットなどの製作。

7.盲大生のための支援
(1)学術書・テキスト・プリントなど、学生のリクエストによる点字化、ないしはテープ化
(2)大学進学調査
(3)みずほ記念財団、メイスン財団の奨学生公募・推薦・運営、聖明・朝日盲大生奨学生の公募と推薦
(4)進路相談

8.点訳者の養成講座と通信教育
 学習支援の戦力者作りもふまえての専門点訳者実践養成講座ならびに点字通信教育の実施。

9.センターチャリティコンサートの開
 平成17年度センターチャリティコンサートを実施する方向で準備をする。16年度に実施した社会参加促進事業の視覚障害音楽家のうちから出演者を選び、年末から新年に向けてセシオン杉並で行う。

10.点字に関わる人たちと点字の資質向上のための研修会の開催
 昨年に引き続き点字技能師のレベルアップ研修会ならびに点字技能師を目指す人たちの実力養成のための研修会の開催。

11.点図カレンダーの作成
 3年目になる「2006年チャレンジ点図カレンダー」を作成・発行して点字の啓発・普及とセンターのPRにつとめる。

12.イメージ商品の拡大
 絵はがき、くまさんタオル、大豆どんなどの提供を受け、啓発図書等とあわせて、杉並区役所ロビーなど、機会を見つけて展示即売を行っていく。

13.各種団体への助成依頼
 施設設備の充実と各種事業の強化を目指して、助成団体に積極的に援助を依頼する。

14.「支える会」の拡大
 センターの事業運営に欠かすことのできない「支える会」の拡大と充実をはかる。

15.役員会の開催
 理事・評議委員会を必要に応じて開き、法人の運営に支障ないように理解と協力を依頼する。

16.チャレンジの運営
 通所者個々のニーズ・適正・能力に応じて点字校正・点字印刷・データ校正・紙折りなどの作業と取り組む。また、ボランティアの協力も仰ぎ、募金活動などに参加してもらう。

17.その他

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平成16年度事業報告(平成16年4月1日から平成17年3月31日まで)

1.点字図書の製作発行
 学術専門書、参考書、各種試験問題集、読んでもらいたい本など、既存の施設では手を染めないであろう活字本の点字化・発行

2.啓発図書の編集・発行
 社会啓発に視点を置いた調査、随筆、記録などの編集・発行

3.点字教科書の製作・発行
 文部科学省著作の小・中教科書、ならびに高校教科書の編集・発行

4.月刊誌の編集・発行
 『視覚障害―その研究と情報』の墨字・点字・テープ(普通速と半減速)・フロッピー・メール、ならびに『NHK今日の料理から』の点字による編集・発行

5.盲大生のための支援
 (1) 学術書・テキスト・プリントなど、学生のリクエストによる点字化ないしは朗読
 (2) 大学進学調査
 (3) みずほ記念財団とメイスン財団の奨学生公募・推薦・運営、聖明・朝日奨学生の公募と推薦
 (4) 進路相談

6.ふたつの賞
 若い男女を公募し、選考委員会で男性はチャレンジ賞、女性はサフラン賞としてひとりずつを選び、賞金と副賞(KGS)を贈る

7.点訳者養成講座と通信教育
 専門点訳者の実践養成講座ならびに点字通信教育の実施

8.講演会と研修会
 啓発と学習のための講演会と研修会の開催

9.社会参加促進事業
 日本自転車振興会の助成により、平成16年度視覚障害音楽家社会参加促進事業の実施

10.自治体広報などの受託
 点字やテープによる広報などの印刷・製本・発送の受託

11.「点字技能チャレンジ講習会」「点字技能師(専門点訳者を含む)研修会」の開催(日本点字技能師協会と共催)
 晴盲共に、点字普及と啓発、専門性をはかり、より正確・迅速な点字の技能を修得してもらうため、6月12、13の両日、日本点字技能師協会と共催で勉強会を開催

12.バザーの実施とカレンダーの作成
 運営資金捻出のためのバザーの実施と点字啓発普及、PRを兼ねて点図カレンダーの製作、頒布

13.イメージ商品の拡大
 絵はがき、くまさんタオル、大豆どんなどの提供を受け、機会ある事に展示即売を行う。今後その商品を増やすための協力を依頼

14.カナダサマーキャンプの後援
 全国の盲学校生徒や関係者を対象にした夏休みの「カナダサマーキャンプ」を後援

15.各種団体への助成依頼
 施設設備の充実と各種事業や調査を行うために助成団体に積極的に援助を依頼

16.ささえる会の充実強化
 センターにとってささえる会がよりベターな支援組織として発展するように関係者の協力を依頼

17.理事会ならびに評議委員会の開催
 理事・幹事ならびに評議委員は来る10月末で任期満了となることで、速やかに役員などの委嘱が出来るように現役員とも相談していく。また、センター運営に支障を来さないように必要に応じて役員会を開催

18.チャレンジ
 利用生個々のニーズ、適性、能力に応じた点字印刷、点字校正、データ校正、紙折り、ダビングなどの作業と取り組む
 (1) 定員をこれまでの15人から限度いっぱいの19人とし、障害者の働く場を広げる
 (2) 作業科目を増やす努力をする
 (3) 杉並区のロビー販売と、募金活動も積極的に行う

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