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2007年5月28日発行 増刊通巻第5892号 社会福祉法人視覚障害者支援総合センター

支援センターだより

皆さまへ

理事長 高橋 実

 世間で言うところのゴールデンウィークも終わり、本格的な梅雨から真夏へと季節は移っていきます。それと共に参院選挙ムードも盛り上がっていく感じですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。今年も、これまでは寒暖の差が激しく、これからが思いやられます。どうぞ体調には十分ご注意の上、お過ごし下さい。

 ご承知のように、当センターは昨年発足20周年を迎えることができました。これひとえに皆様の並々ならぬご支援とご協力の賜物で心から御礼申し上げます。3月末「記念誌」が出来あがり、皆様にお送りしましたクロネコのメール便ですが、お手元に届いていますでしょうか。未だに届いていないということでしたら、ご面倒でもお申し出下さい。早速、送らせていただきます。お断りするまでもなく、素材が素材ですから、必ずしもすべての皆様に納得して読んでいただけるかは想定できませんが、視覚障害者の大学の門戸開放、卒業後の職域開拓など、戦後における高等教育につながる流れが少しでもご理解いただき、それが理解と支援の輪に広がってもらえればという思いで武藤香織さんにまとめてもらいました。

 いささかどころではなく本当に面映い気持ちなのですが、たくさんの方から御礼や激励のお手紙、電話、メールなどいただきました。本当にうれしくありがたく感謝しております。良し悪しはともかくとして、私の執念も無謀も残念ながら年と共に鈍り、くじけそうになります。そんなとき、できるだけ聞くように心がけていますNHK深夜便の3時台と4時台の番組です「心の時代」で語られる重い言葉、高齢の方の投稿に励まされ、反省させられて、気力を取り戻しているといっても過言ではありません。試練やスランプから立ち直った人や、高齢も厭わず、世の為人の為、どれほど努力しておられることか。

 そのような状況の中で、職員は取り組んでいますので、皆様の一層のご支援をお願いする次第です。

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競い合い、助け合う コンサートin東京
―羽ばたけ視覚障害音楽家たち―
の開催について

 今年も日本自転車振興会の助成を受けて、「競い合い、助け合う コンサートin東京――羽ばたけ視覚障害音楽家たち――」を開くことになりました。是非お出かけいただき、ご声援下さいますよう、今から予定をとっておいていただけるようお願い致します。

 日時は12月1日(土)13時30分から16時30分まで、会場は当センターがある杉並区の杉並公会堂大ホールです。入場料は3000円、チラシやチケットは7、8月頃に作りたいと思っています。

 16年度から年3会場を選び、3年間で9会場、東京は年1回として他に札幌、名古屋、大阪、神戸、広島、福岡の6ヶ所で予想以上に好評で盛会でした。地方に地盤、看板、鞄のない小規模零細施設で歴史もないため、準備で労力と持ち出しは予想以上でした。したがって今年度から3年間は地方で出演して下さった中からと、地方で出演いただけなかった方も含めてin東京を実のあるものとしていきたいと思っています。

 現在ご出演を受諾して下さっていますのは、女性コーラスのコール・トゥインクルスターとソプラノの塩谷靖子さんです。他に、4組ほどお願いしようと思っています。その為の運営委員会も近々立ち上げるために委員をお願いしようと思っております。

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第5回チャレンジ賞・サフラン賞 候補者公募のお知らせ!

三上 奈美恵

 チャレンジ賞・サフラン賞の候補者公募も今年で5回目を迎えます。昨年は、音楽教諭の南沢創さんとJICA勤務の定家陽子さんがそれぞれ受賞されました。
 より多くの方々にご応募・ご推薦いただくため、今年から当センターホームページより所定の応募用紙のダウンロードが可能となりました。(ダウンロードページはこちら
 ダウンロードできる書類のファイル形式は、@BASE(点字) AWord Bテキスト の3つです。もちろん、これまで通り電話・FAX・E-mailでも受け付けておりますので、担当の三上までお気軽にお問い合わせください。

 ご応募の際には、応募用紙と推薦書(墨字で1,000字程度/書式自由)をご提出いただきます。詳細は「応募要項」ならびに「応募方法について」をご覧ください。なお、ご提出いただいた応募書類につきましては、返却いたしませんのでご了承願います。
 皆様からのご応募を心よりお待ちしております。

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専門点訳者実践養成講座開講について

尾田 真弓

 4月に入り、毎年好評いただいております「専門点訳者実践養成講座」について、今年の開催の有無の問い合わせや、是非このテーマで開講してほしい旨のご連絡等を数件受けました。点訳をお引き受けいただいている点訳者の皆さまからの切実な声を、各職員重くそして心強く受け止めております。
 今年もさる助成団体に運営面での協力をお願いをしているところですが、それが実らない場合でも、最小限の講座は何とかしてセンター独自で開講したいと考えております。点訳者人口の裾野を広げ啓蒙・啓発の意味も込めている「日本語基礎・応用」の他、奨学生を中心とした各分野の専門で学ぶかたのテキスト等をより多くの皆様にお願いしたいとの気持ちから「専門」として「情報」「理数」「外国語」「楽譜」講座を開きたいと目下検討中です。詳しいことが決まり次第、本紙にてお知らせいたしますのでお待ちください。
 なお「このテーマで開講してほしい」という要望はいつでもお聞かせいただきたいと思います。

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平成19年度 点字技能チャレンジ講習会開催要項

NPO法人 日本点字技能師協会 理事長 込山 光廣

1.目的
 正しい点字表記の普及と点字技能の向上を図り、視覚障害者全般についての理解を深め、ひいては厚生労働省認定社内試験(点字技能師)合格を目指す点字関係者の受験準備に資することを目的とする。

2.主催
 NPO法人 日本点字技能師協会

3.後援
 社会福祉法人 日本盲人社会福祉施設協議会
 全国盲学校長会
 社会福祉法人 視覚障害者支援総合センター
 社団法人 京都府視覚障害者協会
 社会福祉法人 京都ライトハウス
(5月11日現在)

4.開催日時
 平成19年8月4日(土)13時30分〜8月5日(日)17時

5.会場
 全国手話研修センター・コミュニティ嵯峨野
 〒616-8372 京都市右京区嵯峨天龍寺広道町3−4
 TEL 075-871-9711  FAX 075-871-0713
 交通:JR嵯峨野線「嵯峨嵐山」駅下車徒歩1分
    または、京福電鉄嵐山線「嵯峨駅前」駅下車徒歩3分

6.費用
 @受講料 1人 8,000円
 A宿泊費、食費および会場までの交通費は各自負担

7.申込み方法
 申込書に必要事項をご記入の上、郵送またはFAXで下記までお送り下さい。ホームページから申し込むこともできます。
 申込書請求先……〒344-0011 埼玉県春日部市藤塚250-274
  日本点字技能師協会 仲田 利子  TEL・FAX 048-734-1871
  ホームページアドレス http://www5.ocn.ne.jp/~peterpan/top.html

8.締め切り
 6月30日消印有効

9.受講料等
 7月6日(金)までに受講票とともに受講料・宿泊費等の合計金額をお知らせいたしますので、7月20日(金)までに指定銀行へお振込み下さい。

※申し込み人数が少ない場合は中止させていただくことがあります。

平成19年度 点字技能チャレンジ講習会

1.講習会日程
【8月4日(土)】
13:00〜  受付
13:30〜13:40 開会・オリエンテーション
13:40〜14:00 主催者および後援団体挨拶
14:00〜15:00 講演(1)「点字技能検定試験の意義とこれまでの経過および今後の展望」講師 込山 光廣(日本点字技能師協会 理事長)
15:00〜15:15 休憩
15:15〜16:45 講演(2)「点字技能の実技試験と『対策本』の活用」講師 三上 洋(日本点字技能師協会 副理事長)
16:45〜17:00 1日目感想文記入・提出 (1日目終了)

【8月5日(日)】
8:50〜  受付
9:00〜12:00 講演(3)「学科試験のあらましと対策」講師 加藤 俊和氏(日本点字委員会 委員) 12:00〜13:00 休憩・昼食(各自)
13:00〜15:00 講演と実技指導「校正問題の実際とポイント」講師 渡辺 昭一(日本点字技能師協会 理事)
15:00〜15:15 休憩
15:15〜16:45 講演と実技指導「点字化問題の実際とポイント」講師 長江 まゆみ(日本点字技能師協会 理事)
16:45〜16:55 2日目感想文記入・提出
16:55〜17:00 閉会挨拶(2日目終了)

2.用意するもの
 筆記用具・『点字検定試験の対策 過去問題(第7回)の正答と解説』・点字器(校正問題で少し打つだけです。)
※点字使用者はテープレコーダー(イヤホン・電池等もご用意下さい。)

3.参考資料
 『点字表記法2001年版』『点訳のてびき第3版』
 『点字技能検定試験の対策 過去問題(第2〜6回)の正答と解説』
※『第7回対策本』をお持ちでない方は申込みの際ご注文ください。
尚、『2〜6回対策本』をご希望の方は同時にお申し込みいただけます。

4.宿泊施設
 コミュニティ嵯峨野
 洋室ツインを1人で利用の場合……9,240円
 2人で利用の場合……12,705円
 3人で利用の場合……15,015円
 いずれも宿泊費のみ。和朝食は1,040円です。部屋数には限りがあります。

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エコ&ユニバーサルデザインの名刺作成を始めました

「チャレンジ」施設長補佐 高橋 和哉

 時代の流れで、チャレンジのような授産施設も、真剣に経済的自立を目指さないといけなくなって来ました。そのためには、時代が欲しているもの、マーケットが望んでいるものをできるだけ早く、できるだけ安く提供していく必要があります。
 市場に対して敏感に、また市場が望んでいるもの供給する。できれば市場に仕掛けていく力を施設経営者、指導員に求められます。また、その商品を利用者と共に送り出していかないと、作業所といえども生き残ることはできません。

 チャレンジの長所でもあり短所でもあることは「点字」の存在です。その点字の長所を伸ばして、短所を削っていけば、一般市場で、堂々と企業とも渡り合えるはずです。点図カレンダーがその一例だと思います。
 日々、そのようなことを考えていますが、なかなか、イメージを商品まで引き上げるのは難しいものです。
 今回は、安易な考えですが、一番手っ取り早い、「名刺」を作成することにしました。この名刺のコンセプトは、エコとユニバーサルデザインです。
以下に3つのコンセプトを記します。

1.この名刺のエコ
 琵琶湖の葦(ヨシ)を20%含有した紙を使用しています。名刺1枚で琵琶湖の水を20L浄化します。

"葦は春に芽吹き、冬に枯れるまでの間、水を絶えず吸い上げて酸素やリンなどを栄養分として吸収し、水をきれいにします。冬に枯れたヨシをそのままにしておくと、ヨシは腐食し、ヘドロとなりメタンガスを発生させる原因ともなります。ヨシを刈ることによって、翌年も春の新芽を出やすくし、水質悪化を抑えます。(1本のヨシで約2トンの水を浄化します) 戦前は、屋根材としてこのヨシを使用していましたので、定期的にヨシを刈り取っていました。しかし、家屋には屋根瓦が普及し、またマンションなどの集合住宅の普及により、湖水浄化に役立っていたヨシは不要になりました。その結果、それまでの自然水質浄化は機能しなくなりました。 そこで、ヨシ栽培農家、大阪のベンチャー企業(伴ピーアール社)北越製紙(本社新潟市)、大塚商会が手を結んで、工業生産にこぎつけたものです。"

2.この名刺のユニバーサルデザイン
 名刺に、正しい点字情報を入れることにより、視覚障害者もビジネスの場で不自由なく活躍できます。
 最近では、ユニバーサルデザインという発想が根付いて、時おり点字入りの名刺を見かけることがあります。点字の専門でない私が言うのもなんですが、点字表記のルールを無視したものや点が薄いものなど、触読者(視覚障害者)にとって、読みづらいものも多く見かけます。
 そこで、チャレンジでは、視覚障害者が手にした時、がっかりしないような、点字名刺を提供します。

3.チャレンジの作業確保、工賃アップ
 職員と利用者が協力して作成する。
 今年中には、お客様のニーズに合わせて、カラーやロゴマークなど様々な名刺作成を行う予定です。それと平行して、当センターの最大の武器である点図技術を最大限に活かした点図名刺を作成する予定です。
私は、自然再生推進法に基づいた東京都では唯一の野川流域再生事業に参加しています。この事業は、小金井市域の野川流域を昭和30年代の状態に戻し、水生小動物にとって住み良い環境を創出し、その環境を継続させていく事業です。5カ年計画です。(詳しくはこちら
 現在は、パイロット事業として、田んぼづくりに取り組んでいます。土壌の問題で、てんてこ舞いですが、落ち着けば、放置しているヨシについての話し合いの場を持つつもりです。
 自然環境を良くしつつ、チャレンジだけでなく他の作業所にも利益(作業)がまわる仕組みを考えています。

 現在は、モノクロ・活字印刷+点字印刷のみです。
 価格は、
     両面印刷+点字印刷 2500円 (100枚)
     片面印刷+点字印刷 2000円 (100枚)

 注文方法は、まだ確立されていません。当分の間、ご注文はお電話またはFAXで高橋までお願いします。

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18年度は東京・神戸・広島で開催しました
――日自進補助事業「競い合い、助け合う コンサート」報告

所長補佐 橋本 京子

 皆様には何度となくご支援とご協力をお願いしてまいりました「競い合い、助け合う コンサート――羽ばたけ視覚障害音楽家たち――コンサートと講演会」は、年度末2月に「in広島」を盛会裏に終え、11月の「in東京」、12月の「in神戸」を含め、3会場での全ての18年度事業を無事完了できましたことを、ここに報告いたします。各会場にご足労いただき、舞台に立つ若い視覚障害音楽家にたくさんの拍手とエールをお贈りくださった皆様、本当にありがとうございました。また、本事業に高額の補助をくださいました日本自転車振興会様に、この場をお借りし厚くお礼申し上げます。

 このコンサートと講演会の開催に際し、私は全ての会場にスタッフとして出向かせていただきました。そして毎回、「これ以上ない」というほどの感動を持って帰ってきます。若い視覚障害音楽家が全身全霊で奏でる演奏とそのチャレンジする様子に魂を揺さぶられ、そこから広がる人の輪に心温められるからです。また、閉演時、「よいコンサートでしたね」の声を耳にしては、仕事の意義とこの仕事に携われる幸せを感じましたし、開催地の視覚障害関係施設の方々から惜しみないご協力をいただき、たくさんの仲間がその土地土地にあった働きを献身的になさっている様子を拝見しては、身の引き締まる思いもしました。知らない土地での開催は、困難は多くとも収穫も多いもの。センターとしてこのような事業ができ、私自身もたくさん勉強させていただきましたことを、重ねて感謝申し上げます。

 最後に、本紙冒頭で理事長高橋が申し上げましたように、19年度も日自進補助事業として、同コンサートを実施できる運びとなりました。4年目の今年は、全国から我らがセンターの地元・杉並区に演奏家を招いて、年1度に力を結集させた開催を企画しています。地元の支える会の方々には、また色々お世話になることと思います。なかなか木目細かくとはいかないかもしれませんが、より良いコンサートになるよう、職員一同志気を高めて参ります。19年度もどうぞよろしくお願いいたします。
 以上、18年度事業の感想と19年度への思いを申し上げ、報告に変えさせていただきます。

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視覚障害者に畜産現場を

「チャレンジ」施設長 飯田 三つ男

 最近、スーパーマーケットなどで売られている野菜や果物にはその生産者の氏名・住所、さらには写真までもが付けられています。これは、その表示を見た消費者が生産者を身近に感じ、安心してその農作物を消費することができるというわけです。ところが、視覚障害者はこの表示を見て……。

 そこで、財団法人すこやか食生活協会が、障害者、今回は「視覚障害者」に畜産現場を知っていただき、安心してチーズ・バター・牛乳などを消費して頂くための「プロジェクト」を立ち上げました。そして、それを実施するために、2つの委員会が設けられ、すこやか食生活協会から当センターに協力要請があって、私は『畜産触れ合い体験マニュアル策定委員会』の委員に、「視覚障害者施設」の職員(視覚障害当事者)として入ることになりました。(以下、『畜産触れ合い体験マニュアル策定委員会』を「策定委員会」と記す。)

 この「策定委員会」は9名(農水省3、ジャーナリスト1、大学教員1、盲学校教員1、3つの民間団体より各1名)からなるもので、これまでに5回の会議が開催されました。
 第1回目は昨年12月18日(月)に開催され、各委員の紹介、「策定委員会」の目的・スケジュールの発表でした(全員出席)。
 第2回目は本年1月27日(土)に現地調査として行われましたが、私は都合により欠席しました。

 第3回目は2月10日(土)に行われ、この日は2回目の現地調査として「神津牧場(群馬県)」に行きました(参加委員・5名)。東京から長野新幹線で佐久平、駅まで迎えに来てくださった車を乗り継いで約2時間半! やっとたどり着いた「神津牧場」は山を1つ切り開いて建設されたもので、広大な敷地に200頭以上ものジャージー種が大自然の中でのんびりと飼育されていました。私たちは生れたばかりの子牛から大人の牛まで何頭かの牛たちに触れ、また搾乳現場も、牛たちの息遣いが聞こえるほどの間近で見学することができました。しかし真冬ということで、ジャージーたちが隊列を組んで放牧場に移動する姿を見ることはできず、大変残念に思いました。

 ここで「策定委員会」が開催されましたが、各委員からは、「段差・トイレの改善」「放牧場へのジャージーたちの移動を見ても仕方がないのでは……」というような発言があり、各委員の"視覚障害者に対する理解度の低さ"が露呈されたように思われました。
 私は「段差の改善などは必要なく、もしそれをしてしまうと、この自然環境が壊れてしまい、現場の価値がなくなってしまう」「放牧場へのジャージーの移動は、蹄の音や息遣いを聞き、移動することによって起きる風を感じ、十分有益である」など、視覚障害者として思うところを述べました。

 第4回目は3月3日(土)に行われ、この日も現地調査の3回目として「キープ牧場(山梨県)」に行きました(参加委員・5名)。新宿から中央本線で小淵沢まで2時間、迎えに来てくださった車に乗り換え30分ほど! 「キープ牧場」は、清里高原の一角にヨーロッパ風の近代的な建物を配して堂々と立っていました。
 デモンストレーション用のジャージーによる搾乳体験の後会議が開催され、各委員からはまたもや「建物がバリアフリー化されており、なかなか良いのでは……」といった、前回と同じような視点からの意見が発表されました。しかし私は、「畜舎を始め建物が立派すぎて、牛たち(畜産現場)を間近で感じることができにくい」などと述べました。

 第5回目は4月26日(木)に行われ、「推進委員会」との合同会議でした(全員出席)。この会議では「策定委員会」の委員から現地調査の報告が行われ、1つの「問題」が討議されました。それは「盲導犬が牛たちに対してどう反応するか」ということで、ユーザーでさえも「体験がないので、どう反応するか分からない」と言い、これから十分調査・検討することになりました。

 すこやか食生活協会では、この事業を本格実施する前に、本年度5ヶ所で『畜産触れ合い体験』を試行するそうです。その中の2ヶ所に「チャレンジ」が参加して欲しい、との協力要請がありました。
 私は「チャレンジ」の利用者に「牧場に行って牛に触れ、バターを作ってみませんか?」と誘ってみましたが、数人の利用者からは「牛なんて触ったことないし、怖いから行かない」という答えが返って来ました。

 チーズやバターや牛乳の源を生み出すジャージーの姿形を全く知らない視覚障害者を、どのようにして"畜産現場"に案内するか、いや、それ以前に牛という動物を理解していただくにはどうすれば良いのか――この難問が、今私に重く圧し掛かって来ています。

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